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金子 政志; 渡邉 雅之; 松村 達郎
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、分離変換技術の主要分離プロセスの開発の一環で、マイナーアクチノイド(MA)とランタノイド(Ln)の一括分離および相互分離試薬の開発を行ってきた。我々は、様々な抽出試薬によるMA/Ln分離メカニズムを分子レベルで明らかにすることにより、新規抽出試薬の分子設計を目指している。本研究では、ジグリコールアミド(DGA),ニトリロトリアセトアミド(NTA)のAm/Eu分離挙動を量子化学的手法である密度汎関数法を用いて分離メカニズムの解明にアプローチする。計算に用いた錯体モデルは、単結晶構造を参照し、DGAにおいて[M(DGA)]、NTAにおいて[M(NTA)(HO)]とした。水溶液中におけるDGA, NTAによる錯形成反応をM = Eu, Amで比較した。その結果、DGAではEuと安定に錯体を形成し、NTAでは逆にAmを選択する結果が得られ、実験によるAm/Eu分離挙動を再現した。
金子 政志; 渡邉 雅之; 松村 達郎
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、高レベル放射性廃液の分離変換技術の主要分離プロセス開発に向けて、マイナーアクチノイド(MA)とランタノイド(Ln)の一括分離および相互分離試薬の開発を行ってきた。我々は、様々な抽出試薬によるMA/Ln分離メカニズムを分子レベルで明らかにすることにより、新規抽出試薬の分子設計を目指している。本研究では、MAに対する選択性を持つTPEN配位子のピリジンにアミドなどのカルボニル基を導入した新規抽出剤を設計し、計算化学的手法である密度汎関数法を用いてその抽出剤のMA分離性能の予測を試みた。単結晶構造を参照して分子モデルを作成し、水溶液中における錯体の安定性をEuとAmで比較した。その結果、Euに対するAmの安定性は、無置換TPENにおける予測値に比べ増加し、分離係数に換算すると約5から20倍に向上した。